日本のODAについて知りたいです

質問者: Taki 回答者: ゲスト 掲載日時: 5/26

日本のODAについて知りたいです

なぜ国際協力をするのでしょうか。
 世界の人口が60億人に近づき、世界の国が190カ国になっています。巨大な地球の中での貧富の差はかなり大きいものがあります。世界の国の80%が開発途上国で、日本などの先進国がODA(政府開発援助)として援助しています。日本のODAは150以上の国に総額1兆2000億円の援助を行っています。この金額を単純に換算すると国民一人あたり1万円近い支援を行っていることになっています。
 現在の日本は世界有数の経済大国となり、外国を支援していますが昔からそうだったわけではありません。第二次世界大戦後、主権を取り戻して国連に復活し、戦後の後始末を一応終了した当時、日本は世界銀行の融資対象国リストに"発展途上国"として名を連ねていました。当時の日本は金を借りる立場でした。日本は借りた金で新幹線を作り、高速道路を作り、高度経済成長をスタートさせました。日本が借金を返し終わることができたのは1960年から30年後の1990年です。日本が一人前の先進国に復帰できたのは、そんな昔のことではないのです。もしも、国際機関や世界の人々が日本を支援しなければ、戦争後の何もないところからこんなに早く復帰することは出来なかったでしょう。世界の80%近い国は何十年前の日本と同じような状況です。今の日本は、何十年も前の日本を支援しているということです。今の日本の支援ODAは恩返しなのです。

関東大震災で
 トルコの大震災で日本も派遣しましたが、日本を含む先進国は国際緊急援助隊があり、消防・警察・医師・看護婦といった官と民の両方から登録され国際貢献の一翼を担っています。トルコの大震災のような、世界で起きた地震などの自然災害でこの援助隊は活躍しています。
 阪神大震災からさかのぼること70数年の1923年、30万人が死亡した関東大震災のときにも日本は海外から多くの支援を受けました。アメリカはまず 100万ドルを募金し、また大統領命令でフィリピンから数隻のアメリカ艦船が援助物資を満載し日本を援助するために横浜に急行しました。また政府は大統領が陣頭に立ち救援活動を指揮し、大統領は赤十字総裁と協議し市民に対して500万ドルの募金を要請しました。結果なんと525万ドルが集まりました。日本政府が要請するまでもなく、自発的に官民一体となって支援してくれました。この発想が国際協力における個人のボランティアやNGOの活躍に結びついてくるのではないでしょうか。

より詳しくODAについて知るには以下のサイトをご覧ください。
外務省ODAホームページ http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/

--- ゲスト による追加詳細 - 7/26

 確かに、メディアやODA自身も、ODAは人道的支援だけを目的に活動しているように報道されていますが、実際にはその資金は国民の税金でまかなわれていることを忘れてはならないと思います。

 ODAに詳しい私の大学の教授の話では、ODAは1つの外交上のツールであるということです。日本が、独自に切れる唯一のカードだともおっしゃっていました。その証拠に新大綱では「国益のため」といった言葉が出てきます。

 なんだか冷たいような、偽善者のような感じがしてしまいますが、国民から預かったお金(税金)であるかぎり、見返りがまったくないまま他国に無償で資金援助、技術援助をすることはやはり出来ないようです。 ただ、ODA自身がそういったことをあまり公言せずに人道的支援ということを前面に出して協調するため、メディアや国民に「偽善者」呼ばわりされ批判が出るようです。

 ちょっとカジッただけの知識で偉そうにすいませんでした。

このFAQが掲載されているサイト名: NGOネットワークジャパン NGO network Japan : http://www.ngo.ne.jp/modules/smartfaq/faq.php?faqid=20