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2005年 11月 3日(木)
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 13時00分〜18時50分
?あの頃の今? 松風座映画上映会
期 日?11月3日(木・祝)/4日(金)  



会 場?群馬会館  



入場料?500円(全作通し券 要予約)席にゆとりがある 場合は当日入場可。



●11月3日  



?午後1時― 『お早よう』  



 監督◇小津安二郎 主演◇佐田啓二  



?午後3時― 『裸の島』  



監督◇新藤兼人 主演◇乙羽信子  



?午後5時― 『煙突の見える場所』



 監督◇五所平之助 主演◇田中絹代


予約/問合せ?前橋市役所文化政策課 [電話:027(890)6522]



※車でお越しの場合、前橋市役所駐車場(先着70台)、 県庁駐車場(2時間以内)が無料でご利用頂けます。



主催?

前橋市

前橋芸術週間

前橋文化デザイン会議実行委員会

文化庁

東京国立近代美術館フィルムセンター

共催?

全国アートNPOフォーラム前橋実行委員会

協力?NPO法人 スピリットネットワーぐんま

NPO法人 シネマテーク高崎

(社)日本映画製作者連盟

全国興行環境衛生同業組合連合会



作?品?紹?介



『お早よう』

1959年 松竹(大船) カラー スタンダード 94分

脚本:野田高悟

脚本・監督:小津安二郎

製作:山内静夫

撮影:厚田雄春

照明:青松明

録音:妹尾芳三郎

音楽:黛敏郎

美術:浜田辰雄

出演者?佐田啓二/久我美子/笠智衆/三宅邦子/杉村春子/設楽幸嗣/島津雅彦/高橋とよ/沢村貞子/東野英治郎/長岡輝子/三好栄子



子供の目を通して、大人達が何気なく過ごしている日常のおかしさを、ユーモラスに描いた小津安二郎監督作品。

 舞台は戦後日本の典型的な風景である郊外の新興住宅地であるが、小津監督が得意とした長屋物の戦後版ともいえる内容である。

ローアングルや端正な演出で知られる小津作品らしく、巧みな人物の出入りやほのぼのとした会話の妙などに独特の風格を持っている。

挨拶をめぐるたわいもない物語に豊かな表情を与え、絶妙のテンポで独自の世界を作り上げていく、その演出スタイルはすでに完成の域に達していた。

 その巨匠が敢えて「オナラ」の挿話を展開してみせるところに、前年、紫綬褒賞を受け、またこの年芸術院賞を受賞した、彼一流のダンディズムを感じとることもできるだろう。




『裸の島』

1960年 近代映画協会 白黒 シネマスコープ 96分

脚本・監督・製作:新藤兼人

製作:松浦栄策

撮影:黒田清巳

照明:永井俊一

録音:丸山国衛

音楽:林光

出演者?乙羽信子/殿山泰司/田中伸二/堀本正紀



瀬戸内海の小さな無人島に、一組の夫婦が渡ってきた。

千太と妻のトヨは8歳になる太郎と6歳の次郎の子供がいた。

わずかな土地を耕し、段々畑に麦とサツマイモを植えて生活している。

しかし、島には川も井戸さえもない。

小船を漕いで隣の島まで水を汲みにいき、やっと運んできた水を天秤棒で担ぎながら、険しい斜面を登っていく作業は並大抵の苦労ではない。

トヨは誤って手桶の水をこぼしてしまう。千太は妻の頬に平手打ちを喰らわせる。

それほど水はかけがえのないものなのだ。

一言もセリフのないこの映画の中で長男の太郎が急病になり、医者が間にあわず死んでしまう場面は、見るものに悲痛な感情をもたらす。それでも二人は黙々と働きつづけるしかないのだ。

新藤兼人監督自ら出資して、わずか13人のスタッフで、現地に合宿生活をして完成されたこの作品は、近代映画協会の自主配給で公開されたが、第2回モスクワ映画祭でグランプリを獲得するにおよび、世界64カ国に輸出された。

「キネマ旬報」ベストテン第6位。



◆煙突の見える場所◆

1953年 新東宝=スタジオ8プロ 白黒 スタンダード 108分

脚本:小国英雄

監督:五所平之助

製作:内山義重

撮影:三浦光雄

照明:河野愛三

録音:道源勇二

音楽:芥川也寸志

美術:下河原友雄

出演者?田中絹代/上原謙/高峰秀子/芥川比呂志/関千恵子/花井蘭子/坂本武/三好栄子/中村是好/浦辺粂子/星ひかる/小倉繁



東京・千住にある、見える場所によっては四本にも一本にも見えるという巨大な「お化け煙突」。 この界隈を舞台に、戦後の日本を生きる庶民の悲喜こもごもを描き出した御所平之助かんとくの代表作。 足袋問屋に勤める実直な中年男・緒方隆吉は、戦災未亡人であった妻弘子とつつましく暮らしている。 生活の足しにと二階を税務署員の久保健三と街頭広告のアナウンス嬢、東仙子に間貸ししているが、そこに身も知らぬ赤ん坊が置き去りにされていた事から一騒動がもちあがる。 実存主義的な作風で知られる椎名麟三の短編「無邪気な人々」を中心に、黒沢明作品で知られる小国英雄が脚本を書き、五所監督自らが主宰する独立プロダクションで製作した「不思議な笑い」を醸し出す一篇となった。

 

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